脇汗は皮膚科に行けばいいの?~多汗症は手術や薬で治療できます
季節に関係なく、運動も行っていないのに多くの汗が出る多汗症。季節に関係なく汗が酷いと、それがコンプレックスにもなってしまいます。
汗を止めるための効果的な方法にはどのようなものがあるのでしょうか。
多汗症の原因とは
汗は体温を下げるために分泌されています。汗が気化する際に身体の熱を奪っていくことで上がってしまった体温を下げる働きがあるためです。しかし、多汗症の場合には季節が冬であっても、運動を行っていなくても汗をかいてしまいます。
体温を下げる必要がないのに汗が出てしまう原因は精神的なストレスや不安、緊張によるものだと言われています。これらの精神的な原因が自律神経の中の交感神経を活発にしてしまうため、汗腺の働きが活発化して多くの汗が出てしまうと言われています。
他にも内臓疾患などが原因で多汗になってしまうこともありますが、その場合には病院で適切な治療を受けるようにしましょう。
脇汗は匂いも気になる
脇の多汗症のことを「腋窩多汗症」と言い、日本では220万人ほどの人が日常生活に支障が出るほどの脇汗に悩んでいると言われています。
脇汗は人間に2種類ある汗腺の中のアポクリン汗腺から出る汗のため、たんぱく質や脂質、アンモニアを含んでいます。そのため脇に住んでいる雑菌がたんぱく質などをエサに繁殖しやすくなってしまい、脇汗と同時に匂いも気になってしまいがちです。
また、アポクリン汗腺から出た汗は様々な成分が含まれているため服の脇の部分に黄ばみが出来てしまうこともあります。
皮膚科で治療できる?
脇汗の治療は皮膚科で行うことができます。皮膚科で行われる治療には塗り薬は汗腺の形を変えて汗を抑える効果がある塩化アルミニウムの処方、注射は脇の筋肉を麻痺させることで汗を止めるボツリヌス注射、抗コリン薬や漢方薬などの飲み薬の処方、手術といった方法がよく行われています。
手術はアポクリン汗腺を取り除く方法ですが、傷跡が残ったり色素沈着が起こる、代償性発汗と言って脇以外の顔や身体など他の箇所の汗が増えてしまう可能性がある、一度手術を行ってしまうと、再び元の状態に戻すことは出来ないといった理由から投薬や注射、塗り薬などで効果が見られなかった場合に行われることになります。
これらの脇汗を止めるための治療は、健康保険が利用できるため安く治療を行うことができます。一人で悩んでいるならば、まずは医師に相談して適切な治療を受けてみましょう。