頭部多汗症かもしれない?と思ったら。病院に行く前のチェック事項
汗は、運動をしたり暑さによって体温を調節するために流れたり、また大勢の人の前で演説をするときや試験・面接のときなど精神的なプレッシャーがかかる状況によって流れます。
それ自体は特に不思議ではありません。ただ、汗は時々病的な汗が流れることもあり何らかの病気のサインとして汗が流れることもあります。
多汗症は病気
汗が多量に流れて不快感を催したり、また人に不快感を与えることによって精神的なダメージを覚えてしまうことを多汗症という病気で呼びます。
多汗症は体質ではなく、立派な病気として扱われます。
多汗症は掌や脇の下の部分から流れ出す場合や、頭部から流れたり全身から流れ出したりします。このうち頭部に集中して汗が流れだしてしまうことを頭部多汗症と呼びます。
頭部多汗症について
頭部多汗症は、頭皮の部分やうなじの部分などから異常なほど汗が出てきてしまう病気のことです。頭から流れる汗は顔に到達して外から目立ってしまいがちです。
女性の場合は化粧崩れの原因になってしまうこともあります。
緊張したり興奮したりしたときに引き起こされる精神性発汗が原因となっている場合もあります。その場合には、周囲の目を気にした場合にさらに汗がふき出してしまい、ますます悪循環になってしまうこともあります。
頭皮が汗で濡れている状態の場合、そこが蒸れだして雑菌が汗を餌として繁殖してくるため、悪臭を発生させ不快感を与えてしまうこともあります。
頭部多汗症は、何かの理由によって発汗を促すための重要な神経となっている交感神経の反応が強くなりすぎて引き起こされているとも考えられますが他の多汗症同様にはっきりとしたことまでは解明されているわけではありません。
自分で出来る事
病院に行く前に頭部多汗症かどうかをセルフチェックしておきましょう。
チェック事項としては、汗の量がどれだけあるかや多汗の症状が週1回以上出てきてしまうこと、さらには家族や親戚などに多汗症に悩まされている人がいるかどうかなどがあります。
こうしたチェック事項を確認しておき、思い当たることがあった場合には病院へと行って検査をしてもらうようにします。
しかし、掌や脇の下については交感神経を遮断する治療法を行うことで改善することはできます。しかし、頭部多汗症においては今現在も根本的な治療法が確立されているわけではないことを留意します。
主な対策法としてはまず半側発汗という方法があります。
これは圧迫する側の汗の量を減らす代わりに、反対側の汗を増やすという対策法です。
この場合、脇の下のろっ骨を強く圧迫することによって顔や頭に出る汗を抑制させることができます。
あとは首を頻繁に冷やすようにして体温調整を行うなどの方法もあります。
ただいずれの方法も病院の医師による指示に従って行ったほうが確実といえるでしょう。