多汗症の手術について。再発なく完全に手術で治すことができるか?
人前で多くの汗をかき恥ずかしい思いをしたり、日常生活に悪影響を及ぼす多汗症から脱出するために手術に踏み切るという選択肢がありますが、副作用も起こる可能性もあるだけに再発なく完全に治すことが出来るか詳しく紹介していきます。
多汗症の原因と自分で出来る簡単な対策
多汗症の原因は肥満、ストレスや緊張などの精神的要因、喫煙、食事や生活の乱れ、ホルモンバランスの乱れ、病気(糖尿病や急性リウマチなど)が考えられます。
交感神経が刺激されたり、異常を起こすことで大量の汗をかくことになるので生活や食事の改善をするだけでも汗の量を軽減させる効果が出る可能性はあります。
首の後ろを冷やしたり、ツボを押したりする対策方法もあります。
多汗症を治すための治療法は
多汗症の治療をする場合は皮膚科に行きましょう。
カウンセリング、制汗剤、塗り薬、生活や食事改善をして経過を観察し、効果が出ないようであればETS手術(胸腔鏡下交感神経節遮断術)という選択肢があります。
費用は保険が適用されますので9万円前後になります。
局所麻酔をした後、皮膚を3ミリくらい切開したあとにモニターを確認しながら交感神経を切除します。医師の技量にもよりますが、30分程度で終了します。
傷跡も小さいので体への負担も少なく、日帰り手術が可能です。
今まで汗に悩まされていたことが嘘のように汗が止まります。止まりすぎて乾燥に悩まされるので保湿クリームなどが必須となります。
気になる代償性発汗と再発
手術を決断する前に気を付けなければいけない事があります。
代償性発汗という副作用が起こる事や再発する場合もあります。
代償性発汗は今まで汗をかいていた部位の代わりに他の部位からたくさんの汗が出るようになります。暑い時や辛いものを食べた時などに汗が増加する傾向があります。
個人の感じ方により違いますので代償性発汗が起こっていても思いのほか少ないと感じたりする人もいます。
多汗症の再発率は1%から5%程度の確率で遮断した神経が元の状態に戻ると言われています。術後すぐに再発することはありませんが、数年後に神経が元の状態に戻り再び多汗症に悩まされるようになった場合は再度手術をするしかありません。
代償性発汗や再発するかもというデメリットはありますが、今悩まされている現状よりは改善することは確かでもありますので手術を受けるかどうかは医師とよく相談してから決めるようにしましょう。