多汗症が治った人が選んだ治療法と気を付けていることまとめ
汗は誰でもかくものですが、服にできた汗染みや汗による化粧崩れなど、汗をかいている姿を人に見られるのは気になるという女性は多いものです。
特に多汗症の人はなんとか治らないものかと思い悩んでいるものです。
では、実際に多汗症は治る病気なのでしょうか。
原因は何?
多汗症の原因の多くは精神性発汗と呼ばれるもので、特にワキや手の平、足の裏にその症状が現れます。緊張した時に特に大量の汗が分泌されて、症状が重い人の場合は滴り落ちるぐらいの量の汗が出ます。
周りの目が気になってさらに緊張が増し、さらに汗の量が増えるという悪循環に陥りやすい特徴があります。全身に多くの汗をかく人の場合は、甲状腺疾患など別の病気が隠れていることが多いです。
治療法はどんなもの?
多汗症の治療法はその症状の度合いにより異なりますが、軽度の場合は制汗作用のある外用薬での治療で、いわゆる塗り薬を用います。
外用薬は塩化アルミニウム液、塩化ベンザルコニウム液などが主に使用されます。
その他にはボトックス注射も効果的です。
ボトックス注射はボツリヌス菌から作られた筋肉を麻痺させる作用のある薬液を注射して、汗腺の働きを抑えるものです。
そして最も重度の場合は手術が有効です。
手術はETS手術が一般的で、脇と肋骨の間にある交感神経を腹腔鏡を使って遮断する手術です。交感神経が過敏になって大量の汗をかく原因に基づいたもので、高い効果があるため治ったという実感を得られる可能性が高いものです。
また、ワキガ手術に用いられる剪除法も有効です。
こちらはワキの汗腺を一つ一つ除去する手術になり、ワキの多汗症に効果的です。
気をつけることは?
このようにいくつかの治療法がありますが、気をつけなければいけない点もあります。
ボトックス注射は永久的に効果があるわけではないので、半年~1年ごとに継続する必要があり、一度治ったと思っても効果が消えたらまた症状が現れます。
また、ETS手術には代償性発汗という後遺症が多くみられます。
発汗の度合いは個人差ありますが、別の場所に汗をかきやすくなるというもので、ワキや手の平の多汗症が治ったとしても別の場所に汗が出やすくなる可能性があります。
剪除法はワキについては効果が高いですが、切込みを入れて皮膚をめくりあげて行うため、ワキに数センチの傷跡が残ることがあります。
多汗症は多くの場合は改善や完治を目指せますが、その方法をしっかり理解して治療を受けることが大切です。