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アポクリン腺の手術で多汗症は完治する?手術費用の目安は?

汗は、主に体温調節のために分泌される液体で、気温が高い時や運動により体温が上昇した時に促進されます。また、緊張したり興奮した場合も発汗が促進されるのですが、これらは交感神経により汗腺が刺激されるということが関係しています。

多汗症について

これに対して多汗症とは、交感神経が失調したことにより気温や体温とは無関係に大量の汗が分泌される症状のことです。現代医学においても根本的な原因は解明されていませんが、精神的なストレスが引き金となっているケースが大部分だと考えられています。

ただし、多汗症に対しての治療は、ストレスの解消だけを対象としているわけではなく、症状の部位や程度に合わせて適切な方法が選択されます。具体的には、汗のの出る穴を変性させる塩化アルミニウム液の外用や、発汗に関与している筋肉を阻害するボトックス療法、交感神経自体をブロックする注射療法などがあります。

ニオイについて

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なお、この多汗症はニオイを伴うわけではありませんが、ワキガと併発している様な場合は状況は違ってきます。ちなみに、ワキガはアポクリン腺という汗腺から分泌された汗が、常在細菌に分解されたことにより、強いニオイを放つ物質が生産されることによる症状です。

日本では、10パーセント前後の発症率で目立ってしまうので、ニオイが強い場合には腋臭症という疾患として取り扱われています。ただし、実際には病気というよりも体質の問題で、健康状態に悪影響を及ぼすことはありません。

しかし、自分の体臭を自覚するのは簡単ではないうえに、他人から臭いなどと指摘されると精神的なダメージにつながります。
特に、ワキガは汗腺の活動が活発になる思春期以降に発症するので、必要以上に傷つくケースも少なくはありません。これが、精神的なストレスとなり、多汗症を発症する引き金となってしまう場合は十分に考えられます。

併発している人について

このために、ワキガと多汗症を併発している人は少なからず存在しており、この様な場合には通常とは違うアプローチが必要となります。

まず、ニオイの問題を根本的に解消する方法としては、アポクリン腺を除去する手術療法があります。これは、脇の下をメスで切り開き、アポクリン腺を直接取り除くという内容です。
ニオイの原因の一方が除去されるので、悩みから解放されることになります。

なお、腋臭症と診断された場合は保険適用となるので、手術費用も負担するのは一部のみとなります。また、多汗症に対しても1996年からは保険診療に分類されているので、両方の症状を改善できる手術療法の場合は健康保険が適用されます。

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