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発汗のメカニズム~交換神経の異常で汗がとまらなくなる精神性発汗とは

精神性発汗とは、緊張や興奮など精神的要因によって発生する汗のことをいい、手のひらやワキ、足などといった局所的な部位に集中することが多いとされています。そのメカニズムについて説明する前に、まず、人の体が汗をかく仕組みについて解説します。

汗をかく亊について

体温調節を司っているのは脳の視床下部という部位であり、脳細胞の活動に最も適した37℃弱に体温を保つように調整を行っています。

まず、気温が上昇して皮膚の温度が上がると、皮膚の温度を感知する細胞がその変化を感知し、知覚神経を通じて視床下部へと伝達します。
皮膚の温度の上昇の情報を受け取った視床下部は、体温を下げるために発汗を促進する命令を脊髄を経由して交感神経へと伝わっていきます。

交感神経の末端まで命令が伝達すると、アセチルコリンという神経伝達物質が放出され、そのアセチルコリンがエクリン腺という汗腺の細胞にある受容器と結合することにより、発汗が促されます。

以上が人間が汗をかく基本的なメカニズムですが、精神性発汗の場合、皮膚の温度の上昇が生じていなくても、緊張や興奮などの精神的なストレスが要因となり交感神経が活性化することでアセチルコリンが分泌され、汗腺の細胞の受容器と結合することで発汗を生じさせます

精神的な原因での汗について

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精神性発汗の根本的な原因は過度の緊張や興奮といった精神的な要因ですので、その対策としてはまず潜在意識の中の不安を取り除くことが有効です。

例えば過去の何らかの体験が過度のストレスの原因となっているのであるとしたら、それが何なのかを分析することが大切です。
精神的な悩みは自分一人では解決することが困難であることが多いため、場合によってはメンタルヘルスの専門家に相談することも有効な手段です。

薬も使えます

精神的なアプローチ以外にも、薬によって症状を抑制・緩和することも可能です。
例えば皮膚科で処方される塩化アルミニウムは、皮膚に塗布することにより汗を止める効果があります。

また、外科手術によって汗腺を物理的に除去したり、神経をブロックする方法もあります。
その他、市販されている汗止め剤も、皮膚科で処方されるアルミニウムと同じく汗を止める効果がありますので有効です。

以上をまとめると、精神性発汗は緊張、興奮などの強いストレスを感じることで交感神経が活性化されることによって生じるものであり、その対策には皮膚科の外服薬や外科手術による措置、及び市販薬による処置がありますが、根本的な要因は精神的なものであるので過度のストレスを感じることの無いように精神的なケア・取り組みが重要となります。

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