腋窩多汗症~制汗スプレーでは効かないと思ったら試してみる塗り薬
腋窩多汗症は、特に汗の出やすいワキの下の汗の量が、非常に多いという症状です。
制汗スプレーで対応するのは困難なので、医療機関で調合される塩化アルミニウムの塗り薬を使ってみましょう。
健康保険も適用され、軽症であれば7割の人に効果があります。
体質自体を変えることはできないので、継続使用することになりますが、肌がかぶれたりしなければ、この方法で対応していくことも可能です。
腋窩多汗症は制汗スプレーではどうにもできない
ワキの下は汗腺が特に多い場所で、気温が上がったり運動をしたり、緊張やストレスが高まったりすると衣服がぐっしょり濡れるほど発汗するのは珍しくありません。
普通の人でも汗じみなどで悩むことはありますが、制汗スプレーを多用することででなんとか折り合いをつけているケースも多いようです。
しかし、腋窩多汗症となると、ボツリヌス療法で注射を使用したり、薬を内服したり、手術を受けたりする人も少なくないわけですから、制汗スプレーではとても間に合わないでしょう。
医療機関で調合した塗り薬を試してみる
軽症の場合は、塗り薬で対応できることもあります。
塩化アルミニウムは、発汗を抑える作用があり、医療機関で調合した塩化アルミニウム溶液を、わきの下に毎日塗ります。これで、軽症なら約7割に効果があります。
健康保険が適用されるので、治療費も低く抑えられます。
ただ、効果は数日から数週間程度しか続きません。塗り薬でかぶれたりする場合は、長期使用は難しいでしょう。市販薬はないため、医療機関で調合した薬をその都度入手することになり、通院が必要にもなります。
しかし、外科手術や薬の内服や注射に抵抗がある場合は、外用薬でやり過ごせる方法があるのは歓迎すべきことでしょう。
汗をかくのは体にとって必要なことであり、自然な生理現象ですので、あまり劇的に変えるのもためらわれます。とりあえずは、こうしたマイルドな方法で腋窩多汗症と付き合っていけるかどうか、試してみるのが望ましいでしょう。
重度の腋窩多汗症でも注射に頼る前に
重度の腋窩多汗症には、ボツリヌス療法で注射をして治療するという方法もあります。
重度であれば、健康保険が適用されます。しかし自分が重度かどうかは、塩化アルミニウムの塗り薬を試してから判断すればよいことです。
塗り薬で肌がかぶれて使用できないという場合や、重度であり十分に効かなかったという場合に、ボツリヌス療法へ移るのが望ましいでしょう。