【代償性発汗のリスク】多汗症を治す手術後に起こる副作用について
多汗症は、汗が多量に流れ出ることによって日常生活に支障をきたしたりする病気です。
また、汗だけではなく汗を細菌により分解してしまうことによってわきがやすそわきがなど悪臭を放つことによって、人間関係を悪化させてしまう可能性もあります。
多汗症は立派な病気として認知されています。
治療方法としてはサプリメントや電気による治療など色々なものがありますが、基本的には交感神経を何らかの方法を選択して遮断したり、または汗腺を切除するという方法が基本となります。手術で治すこともできますが、実はこの方法には副作用もありますので注意しておきましょう。
副作用の主症状である代償性発汗とは何か
代償性発汗は交感神経を断ち切る目的で行う手術を受けた後に、これまでは普段あまり汗をかくことがなかった背中や腹・お尻・脚の部分などといった部分から汗を多量に流すという症状です。
このように手術の副作用によって起きてしまう汗のことを代償性発汗という名称で呼びます。運動したり暑さに反応して流す汗は反応性発汗と呼び、これは病気ではなく体温を調節するために流す汗です。
代償性発汗の特徴としては、背中や胸より下の部分に汗をかきやすくなるという特徴があります。そしてこのタイプの汗で厄介なこととしては仕事中などイスに座って仕事などを行っている場合にも汗をかくため精神的なダメージを負ってしまいやすくなるという点にあります。
代償性発汗を引き起こす原因
この副作用は、汗の分泌に密接に関わる交感神経を遮断することによって発症します。
身体の中には発汗機能と呼ばれる人間が先天的に持つ防護機能があります。
しかしその機能が上手く働かなくなってしまった場合には、気温変化による体温調節がうまく機能しなくなってしまいその結果汗を多量にかくなどの発汗異常が起こるようになるという仕組みです。
代償性発汗を発症してしまう人もいれば手術しても全く発症しないという人もあります。
また発汗の症状にも個人差は存在します。
ただ、こうした手術を受けたときには起こりがちなリスクとして定着しています。
治療及び対策について
代償性発汗を自覚したときには、根本的な治療法は残念ながらありません。
ただ上手く付き合っていくことはできます。
主に熱を冷ますために首の後ろを冷やしたり、手のツボを押すことによって交感神経を落ち着かせ汗を抑える方法などがあります。
着替えなどは多目に持っていき、汗による染みが判別しにくく、また汗がこもりにくいような生地など機能性を重視した下着を着用するなどの対策があります。
酷い症状の場合は手術で代償性発汗を緩和することはできますが、高額なのがネックとなります。