手掌多汗症は病院で治療できる?何科を受診すれば良いか。
手掌多汗症は他人には相談できない深刻な悩みとして抱えてしまい、病院はまず何科に行くべきか相談することもできないでいる人がいます。現在の症状に合わせて適切な治療を受けることができますから、一人で悩まずに病院を受診すると良いです。
初めは皮膚科で診察を受けて治療方針を決める
手掌多汗症の初診に適しているのは皮膚科になり、原因や治療方法を探っていくことになります。軽度の状態であれば、塗り薬で抑えることができる可能性があり、20%の塩化アルミニウムを塗布する方法を試します。
医師によっては内服薬を処方することもあり、手掌多汗症専用の薬では無く、ほかの病気の治療に用いられている薬で、発汗を止める効果も期待できるものを服用することになります。
胃潰瘍の薬などがそれにあたり、緊張など精神的な面が影響して発汗しているときには、緊張を和らげることが可能な安定剤や抗うつ剤の服用でおさまる人もいます。
薬で抑えることができなければ、イオントフォレーシス治療を行うことがあります。
水に微弱な電流を流し、それに手のひらを浸します。手のひらにある汗腺にダメージを与えることで、汗を出にくくさせる治療方法です。
週に2から3回、15分ほど浸し、改善がみられてからは週に1回ほど行うようになります。
美容外科の一部でも対応が可能な治療方法
手掌多汗症の治療は一部の美容外科でも受けることが可能で、治療内容はボトックス注射です。汗を出す神経を麻痺させることが可能で、発汗を鈍らせることができます。
薬効が切れたらまた注射を受けに行く必要が出てきますから、トータルの治療費が高くなってしまうことがあります。
手術を受けるときには慎重な病院選びが必要
薬やイオントフォレーシス治療などでも効果が期待できない場合、最終手段として手術を受けることを進められる場合があります。
手術により交感神経を遮断すると、手のひらからほとんど汗が出なくなります。
その代り多くの人が代償性発汗を起こすことになり、背中や太ももなど違う部位で汗をかくようになってしまいます。
場合によっては手掌多汗症で悩んだのと同じくらい代償性発汗で悩む人がいるので、医師からの説明を良く聞いて選択するべきです。
手術は初めに行った皮膚科で受けることができない場合があって、大きな病院を紹介されることがあります。第4交感神経の遮断だけだと代謝性発汗が中度から軽度で済む場合が多くなることが分かってきたため、手術では第4交感神経のみを遮断する病院が増えてきています。